「鬼滅の刃」は週間少年ジャンプで連載され大人気となり、アニメ化もされた作品です。
主人公・炭治郎は、鬼となった妹の禰豆子を人間に戻すため、禰豆子を鬼にした元凶・無惨との対決を目指してきましたが、ようやくあと1歩というところまでたどり着きました。
果たして、炭治郎は無惨を倒すことができるのでしょうか?そして、悲願であった禰豆子を人間に戻したいという願いはかなうのでしょうか?クライマックスも近づき、ドキドキハラハラの21巻です。
- 無一郎、玄弥が死んでしまう
- 無惨との直接対決が始まったが、無惨のあまりの強さに鬼殺隊はやられるばかり
- 意識を失った炭治郎が、遺伝された先祖の記憶を垣間見る
目次
漫画|鬼滅の刃21巻(第179話〜187話)3行ネタバレ

鬼滅の刃の21巻には、9話収録されています。
この漫画がどんな話か知らないという方にも、まだコミックを購入していないという方にも分かって頂けるように、あらすじを簡単にまとめてみました。
179話|兄を想い弟を想い
- 無一郎の死を憂い、泣く悲鳴嶼
- 死に行く無一郎、双子の兄・有一郎と対面する
- 切り裂かれた玄弥の体が崩れていき、不死川兄弟も最後の別れになる
180話|恢復
- 珠世が仕掛けた血鬼術で拘束されていた無惨が復活する
- 回復のための食糧として喰われる鬼殺隊たち
- 珠世の体が潰され、それを察して動きを止める愈史郎
181話|大災
- 産屋敷家では采配をしくじったと輝利哉が悩むが、それを妹・くいなが叱咤する
- ついに無惨とした炭治郎達
- 「私に殺されることは大災に遭ったのと同じと思え」の言葉に「お前は存在してはいけない生き物だ」と返す
182話|激怒
- 攻撃をしかける炭治郎だが、無惨の攻撃の速すぎて片目を潰されてしまう
- 別行動だった伊黒、蜜璃が合流
- 無限城を操る鳴女の下には、愈史郎
183話|鬩ぎ合い
- 鳴女の視覚を愈史郎が操っているため、城全体が揺れ動く
- 遠隔で無惨が鳴女の支配を取り戻すか、そのまま愈史郎が鳴女をのっとるか能力の鬩ぎ合い
- その隙に無惨に攻撃をしかける柱達
184話|戦線離脱
- 炭治郎達と無惨が地上に排出された
- 夜明けまで無惨を留めておきたいが、柱が攻撃してもすぐ回復され、弱い剣士は瞬く間に殺されてしまう
- 片目を潰された炭治郎も、傷口から無惨の血が侵入し倒れる
185話|匂いのない世界
- 人間に戻る薬を飲んで眠っていた禰豆子、突如目を覚まし駆け出す
- 柱3人でも歯が立たない無惨との戦い、悲鳴嶼と実弥が合流
- 倒れた炭治郎の意識は、匂いがしない世界へ
186話|古の記憶
- 炭治郎の先祖と始まりの呼吸の剣士・縁壱が会話している
- 遺伝した先祖の記憶に干渉することもできず、同席するだけの炭治郎
- 縁壱が話してくれたのは、自分の生い立ち、失った家族、そして無惨のことだった
187話|無垢なる人
- 縁壱は自分が無惨を倒すために強く生まれてきたのだと感じていた
- しかし、自分がやり方を間違えたことで多くの人の命が失われることを悔いていた
- その光景を見ていた炭治郎は、涙を流すことしかできなかった
漫画|鬼滅の刃21巻(第179話〜187話)の感想

21巻は、最初に掲載されている話が悲しいお別れの話で、読んですぐだというのに思わず涙ぐんでしまいます。
そこには、2人の「弟」の死が描かれていました。
まずは、腕と下半身を切り落とされても黒死牟を貫く刀を離さなかった無一郎。そのおかげで悲鳴嶼達が黒死牟に止めをさすことができたのですから、まさに自分の命と引き換えに手に入れた勝利でした。
無一郎の魂が天国へと旅立つ途中、兄・有一郎に告げた言葉「仲間のために命をかけたこと後悔なんてしない」は、過去の無一郎からは考えられない言葉ですね。
刀鍛冶の里で炭治郎達と会った時は、正論だけど心無い行動や発言を繰り返していましたから。
しかし、たとえ無一郎が死んだことを後悔していなくても、兄としては弟に生きてほしかった有一郎。考え方は違っているものの、それはお互いがお互いを思っているからこその違い。悲鳴嶼も「若い身空で・・・」と嘆いていたように、無一郎はまだ14歳。現代で言えば、まだまだ両親の庇護のもとで育てられているはずの子供です。
無一郎が死んだことで、ようやく2人で亡くなった両親のもとにいけます。21巻のおまけページに、手を繋いだ有一郎と無一郎が両親のいる方向に走っていくシーンが描かれています。
かなり前に亡くなったはずの有一郎が、1人だけ両親のもとに行くのではなく、無一郎が来るまで待っていてくれたおかげだと思いました。
そしてもう1人の弟、玄弥。
特異体質のおかげで、これまでは体の一部を切断されてもなんとか復活してきた玄弥ですが、鬼の細胞を取りこみすぎたため体が限界を迎えました。鬼が死んでいく時と同じように、体が少しずつ滅んでいく玄弥。
黒死牟との戦いの真っ最中、やっと和解できたと思ったのに・・・鬼を倒した喜びを分かち合うどころか崩れ落ちていく玄弥の体を前に実弥生はどうすることもできないのです。
玄弥を救う方法に検討などつかないけれども、それでもなんとか助けたい一心で叫びます。
「大丈夫だ何とかしてやる」
「兄ちゃんがどうにかしてやる」
俺には弟なんていないと言い張っていた実弥ですが、この緊急時に自らを「兄ちゃん」と呼びます。
どんなに神様にお願いしても、泣き喚いても、玄弥が生き返ることはありません。しかも弟を失った悲しみにひたることも許されず、立ち上がって無惨を倒しに行かねばなりません。
無惨を倒すまで戦いは終わらないのですから・・・。この2人の弟の死が1話にぎゅっと詰まっており、21巻は他にも色々みどころがあるのですが、1番印象に残るのは冒頭の179話ではないかと思います。
涙腺が緩い、涙もろいという方は、是非ハンカチの準備をお願いします。
兄弟絡みであともう1つ。
新たに産屋敷家の当主となった輝利哉、それを補助する妹のくいなとかなた。若干8歳でありながら、先祖代々の重圧と苦しみ、鬼殺隊の剣士達の命を預かり、最終決戦において指揮を執るのは並大抵のことではありません。
とはいえ、輝利哉もまだ子供。
采配をしくじったと焦る輝利哉に平手打ちをあびせ「しっかりなさいませお館様!!」と啖呵を切った妹・くいなが凄すぎる・・・!
外に控えていた宇髄や煉獄に言われるならまだしも、妹に言われちゃったのですから輝利哉も目を覚まさないわけにはいきません。
その後は冷静さを取り戻して、戦況を分析、指示できるようになりました。遠くで指示するだけしかできないのは辛いけど・・・今できることを一生懸命やるしかない。
そうしなければべらぼうに強い無惨には勝てないのですから。
そろそろ禰豆子の体にも変化が現れたようですし、この怒涛の展開があと1冊で収まりきるのでしょうか?最終巻も気になるところですが、まずは前哨戦として21巻をじっくり読むことをオススメします。
まとめ
人間に戻る薬を作ってくれた珠世も滅んでしまい、無惨に対抗できそうなのは炭治郎、冨岡、悲鳴嶼、実弥、伊黒、蜜璃ら6人。
全員で一斉にかかれば、無惨を倒すことも可能か?それとも、今こちらに向かっていると思われる禰豆子がキーパーソンとなるか?
もしくは、他の剣士も戦力となりえるか?無惨との戦い以降1コマ1コマ息を呑む展開となった鬼滅の刃、ラストまで一気に駆け抜けます。